25年以上、お客様のアンダーケアを見てきて感じることがあります。
それは、昭和世代の方はOラインの毛が少ないということ。
一方で、平成や令和の世代では、しっかり生えている方が多いのです。
なぜ、こんな違いがあるのでしょうか。
実はこれ、時代の食生活の変化と深く関係しています。
昭和のころは、和食中心。
発酵食品や根菜をよく食べていて、腸内環境がとても整っていました。
体の巡りが良く、ホルモンバランスも自然に安定していたんです。
でも今は、欧米化した食生活。
お肉や乳製品、油を多く摂ることで、脂質の量が増えています。
脂質はホルモンの材料でもあり、摂りすぎると
男性ホルモンが活発になりやすく、体毛が少しずつ濃くなる傾向があります。
さらに、現代は座りっぱなしの生活が増えました。
骨盤まわりの血流が滞ると、体が「守ろう」として毛を生やそうとするんです。
そしてストレス社会。
ストレスホルモン(コルチゾール)が増えると自律神経が乱れ、毛周期にも影響します。
つまり、
「欧米食」「冷え」「血流の滞り」「ストレス」
この4つが現代人のOライン毛を増やしている大きな要因なんです。
毛って、時代の鏡。
食も生活も変われば、体毛も変わります。
そして、見えない部分ほどその変化が出やすい。
美容の仕事をしていると、毛の生え方ひとつにまで
その人の生活や時代の背景が表れることを実感します。
彼のためのデザインだった時代。
2000年代に流行したデザインスタイルのお話し。
2000年代のはじめ、ブラジリアンワックスが世界的に広まりました。
もともとはブラジルの女性たちが、小さなTバックの水着をきれいに着るために始めたケア。
それがアメリカに渡り、セレブたちの間で一気にブームになりました。
当時の代表的なスタイルが「ランディングストリップ」。
まっすぐ細い一本のラインを残すデザインで、
直訳すると「滑走路」。
飛行機が着陸するあの滑走路のように整える、という意味合いです。
海外では少し洒落て、
“Your boyfriend can land safely.”
(彼が安全に着地できるように)
なんて冗談も言われていました。
そう、2000年代は「彼のためのデザイン」だった時代。
ビーチカルチャーのある国では、
Tバックも日常で、ボディケアはファッションの一部。
ブラジリアンワックスは“魅せる美容”の象徴でした。
でも日本人のアンダーヘアは黒くて、
同じ細いラインでも印象が強く見えやすい。
そこで私は、より自然で清潔感のある逆トライアングルの方が
日本人には合うと感じていました。
時代が流れ、
「誰かのため」から「自分のためのケア」へ。
ブラジリアンワックスは、
魅せるためのものから“整えるための美容”へと進化しています。
時代が変わっても、
“清潔で美しく整える”という感覚は変わりません。
アンダーヘア雑学のHIROMIです。
「アンダーヘアに白髪が混じりはじめたら、全部白くなっちゃうの?」
そんなご質問をよくいただきます。
25年間施術を続けて、何十万人ものお客様を見てきましたが、
全部真っ白になる方は本当に数人だけです。
多くの方は、白髪が1/3から2/3ほど混ざっていきます。
40代ごろから少しずつ増えはじめ、
55歳前後で白髪の割合がぐっと増える方が多い印象です。
やはり、女性ホルモンが無くなるから増えてしまいます。
白髪が混じってきた今だからこそ、
整えることで気持ちが明るくなります。
ブラジリアンワックスは、
誰かのためではなく、自分のためのケア。
お手入れを続けている方ほど、
「気持ちがスッキリする」と笑顔でお話しされます。
年齢を重ねた美しさは、
一度にできるものではありません。
少しずつ、ていねいに手をかける時間の積み重ね。
その時間こそが、
“自分を大切にしている証”だと私は思っています。
自分のために整えることを楽しんでください。